
久しぶりにピアノを弾いたら、前ほど指が動かない😭



久しぶりにピアノを弾いたら、前ほど指が動かない😭
子どもの頃に習っていたピアノを再開するとき、こんなふうに迷う方は多いです。真面目な人ほど、昔のように弾けるようになるには基礎練習が先だと思いますよね。
でも、再開した最初の日から、指のトレーニングを頑張らなくて大丈夫です。
ピアノ講師歴17年・累計500名以上を指導してきたこぱんが、久しぶりの大人が「昔の自分と比べて止まる」ことなく、今の手で音楽に戻るための順番をお伝えします。
結論はシンプルです。指を速く動かせるかを確かめる前に、知っている短い曲を弾いてみましょう。
ピアノを再開したら、ハノンから始めるべき?
練習曲が大事だからそこから始めないとと思う人もいるかもしれません。
結論から言うと、ハノンや指の練習は悪いものではありません。というよりも、ピアノの音をそろえたいとき、難しい曲のために手を整えたいときには、とても役に立つ練習です。
ただし、再開した最初の日に何から始めるかは別の話なんです。
久しぶりにピアノを弾いてみようかなと思って鍵盤へ向かうときは、指の動きだけではなく、楽譜を読む速さ、左右を合わせる感覚、昔の曲を覚えていることまで、一度に戻そうとしがちです。
でも、その状態で「もっと速く」「前はできた」と自分を追い込んでしまうから、ピアノを再開した楽しさよりもできなかったネガティブな気持ちが出る方も少なくないんです。
ピアノをもう一度始めることは、昔の自分へ戻ることではありません。今また新たに楽しめるようにすることが何よりも大事です。
まずは指が昔と同じように動くかを確かめるのではなく、「今の自分でも弾ける曲がある」と確かめることから始めてみてください。
無理をすることは禁物です
最初に一つだけ、お伝えをしておきます。
歳を重ねてからピアノを再開する場合、昔と同じように動くとは限りません。運動も急にすると思わぬところに痛みが出ることもありますよね。
ですので、弾いたときに痛みやしびれがある場合は、無理に指を動かし続けないでください。これは「頑張れば慣れる」話ではありません。まず休み、必要に応じて医療機関や専門家へ相談しましょう。
うまく楽しむことができればピアノは一生弾き続けることができます。その方法を一緒に見つけていきましょう。
再開した直後に指の練習から始めると苦しくなりやすい3つの理由
1. 弾きたかった理由が見えにくくなるから
大人の方がピアノを再開したいと思うとき、心のどこかには弾いてみたい曲があるはずです。
昔好きだった曲、家族に聴かせたい曲、テレビで聴いて気になった曲。ピアノをまた弾きたい理由は、「ドレミを速く弾けるようになること」だけではありませんよね。
もちろん基礎練習には意味があります。でも、再開したばかりで指の練習だけを続けると、「これを何のために弾いているんだっけ」となりやすいです。目的地の曲が見えないまま頑張ると、再開の熱が少しずつ小さくなってしまいます。
2. 昔の自分と比べ始めやすいから
前はもっと速く弾けた。前は指が自然に動いた。前はこの練習を何回もできた。
久しぶりに弾くと、こうした比較が生まれるのは自然なことです。でも、最初に確認したいのは「前よりできないこと」ではありません。
ゆっくりでも、知っているメロディが少し弾けた。鍵盤の感触を思い出せた。両手も意外と覚えているところがあった。そんな小さな「できた」を先に残した方が、次の日も続けやすくなります。
3. 一度に背負う情報が多すぎるから
指番号を守る。音をそろえる。テンポを保つ。楽譜を見る。右手と左手を合わせる。
再開したばかりの手と頭には、これだけでも十分に多い情報です。そこへ「昔と同じように弾く」まで加えると、できなかったところだけが目に入りやすくなります。
だから最初は、情報を減らして大丈夫です。片手だけにする、短い1段目だけにする、簡単な曲から弾く。これは基礎をさぼることではなく、今の自分が続けられる入口をつくることです。
大人のピアノ再開で最初に弾く3ステップ
ここからは、今日ピアノの前に座ったときにできる3ステップです。一日で全部終わらせる必要はありません。今日はステップ1だけ、明日はステップ2だけでも大丈夫です。
ステップ1:手の状態を「ポジティブ」に確かめる
まずは、鍵盤の真ん中あたりで、右手を自然に置いてみましょう。ドから、ゆっくり5つの音を上がって、また戻る。それだけで構いません。
ここでの目標は、速く弾くことではありません。
- 手首や指に力が入りすぎていないか
- ゆっくりなら、音を一つずつ出せるか
- 鍵盤に触れたとき「懐かしい」と感じるか
この3つを確かめてみてください。もし途中で止まっても、弾き直さなくて大丈夫です。「今日はここまで」と決めても、ピアノを再開した大切な一日です。
できないことではなく、ここまで弾けた、できたを探すことが何より大事になってきます。
ステップ2:知っている曲の「最初の1段目」までを右手で弾く
次に、歌える曲を一つ選びます。きらきら星、チューリップ、ふるさとのように、メロディが頭に浮かぶ曲がおすすめです。
いきなり一曲を完成させようとしないで、最初の1段目だけを右手で探してみてください。音が途切れても、指番号が昔と違っても構いません。歌いながら弾くと、次の音を耳で確認しやすくなります。
楽譜を読むことが難しい場合は、知ってるところ少しだけ弾いてみるんです。
このステップで大切なのは、少し弾けたという事実です。速さや正確さより、「曲になりそう」と感じることを優先しましょう。
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ステップ3:左手は「一音だけ」足す
右手で短いメロディが少し弾けたら、左手を加えてみましょう。ただし、細かい伴奏はまだ必要ありません。
曲の最初や、歌の区切りで、左手を単音1つの音だけで出していくんです。たとえば右手がメロディを始めるときに、メロディに合う左手の音を1つ鳴らしていく。
そんなの難しいって思う方もいるかもしれませんが、コードという方法を使えば楽譜を読むより早く両手で合わせることができるんです。
でも、左手を入れると止まってしまう状態なら、すぐ右手だけに戻って大丈夫です。「両手が続かない」のではなく、今は片手の方が音楽を楽しめると分かっただけです。
左手と合わせることに慣れたら、少しずつ伸ばしていけばいいんです。コードも最初から完璧に押さえるテストではありません。右手のメロディを支えるための響きとして、あとから育てていきましょう。
指の練習を始めるタイミングはいつ?
では、ハノンなどの指の練習はいつから始めればいいのでしょうか。
目安は、次のようなときです。
- 短い曲を弾いていて「ここの指をもう少し滑らかに動かしたい」と思ったとき
- 同じ場所で何度もつまずき、指の動きを小さく整えたいとき
- ピアノを弾く時間そのものに少し慣れてきたとき
大事なのは、指の練習を「曲を弾く前の絶対条件」にしないことです。
「この曲を気持ちよく弾きたいから、今日は3分だけ指を動かしてみよう」なら、指の練習にも目的が生まれます。曲とつながった基礎練習は、自分を責める時間ではなく、やりたいことへ近づく時間になります。
トレーニングを嫌々するのではなく、必要となった時に始めたら成果もやりがいも出てきます。やる気にもつながります。
ハノンや練習曲が好きな人もいれば、合う人もいます。合わない人もいます。どちらが正しいかではなく、弾いたあとに「また明日もピアノを弾きたい」と思える順番を選びましょう。
再開する時にやらなくていいこと
昔の難しい曲を最後まで弾くこと
昔弾けた曲には、当時の読譜、手の動き、両手の感覚が一緒に入っています。最初から最後まで弾けるかどうかを試すと、今の自分にネガティブな印象をつけてしまいやすいです。
弾きたい曲ならチャレンジしてもいいですが、少しでもテンションが下がりそうならまずは簡単な弾きやすい曲から始めることを強くお勧めします。
これは今後もピアノを楽しく続けていくために絶対必要なことだからです。
毎日の練習時間を決めること
再開してすぐに、毎日30分、1時間と決めなくても大丈夫です。続けるために必要なのは、立派な計画より戻りやすさです。
忙しい日はまずは5分だけ。余裕がある日は1曲弾いてみようかな。そんなふうに、その日の自分ができる量を選べる方が、ピアノは生活の中に残りやすくなります。
ゆったりまったりでいいんです。ちょっとずつ弾いていきましょう。
楽譜を全部読めるようになってから曲へ行くこと
再開した人にとって、楽譜は懐かしい反面、情報が多くて疲れやすいものでもあります。読譜をやり直すことはできますが、それを曲を弾く許可証にしなくて大丈夫です。
コードや耳で分かるメロディを使いながら、必要なぶんだけ楽譜にも戻る。そんな行き来があっていいのです。
楽譜を読むことだけがピアノを弾く時に必要なことではありません。
再開後の1週間は「できたこと」を見つける
再開の一週間は、上達の速さを測る期間ではありません。どれくらいなら楽しくピアノを弾けるかを知る期間です。
| 日 | やることの目安 |
|---|---|
| 1日目 | 右手で5音、知っている曲の最初の一節 |
| 2日目 | 昨日の一節をもう一度。途中で止まってもOK |
| 3日目 | 左手の低い音を一つだけ足す |
| 4日目 | できた部分だけ弾いて終える |
| 5日目 | 弾きたい曲や好きな歌を一つメモする |
| 6日目 | 右手だけ、または左手一音だけを選ぶ |
| 7日目 | 「今週できたこと」を一つ言葉にする |
どうでしょう。意外とできそうじゃないですか。これはあくまで参考ですが、これくらいハードルを下げて始めることが必要です。
「毎日すべてやらなきゃいけない」ための表ではありません。気分や体調に合わせて、弾いていきましょう。
弾けない日は曲を聴くだけでもいいですよ。
大人の方がピアノを続けるには、ゆったり気楽に考えることが大事。数日触れられなかったとしても、また戻ればいいんです。
そして戻る楽しさを感じるためにも初めからギアを入れすぎずに安全運転で初めていくことが大事。ここはしっかりと頭の中に入れてもらえたらもう大丈夫です。
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まとめ:昔の速さではなく、今日できることから始めよう
ピアノを再開したとき、指が動かないと感じるのは自然なことです。だからといって、最初から昔と同じ練習量や速さに戻る必要はありません。
最初にするのは、どこまでできたか確かめることじゃなくゆったり始めること。知っている曲を弾いてみること。左手も一緒に合わせられるか確認すること。この三つだけで、初めは十分です。
指の練習は、曲を弾きたい気持ちが育ってからでも遅くありません。今の自分の手で、今日一音鳴らせたなら、それはもう立派な再開です。
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プロフィール
元ヤマハシステム講師として10年・現在もオンライン講師として活動中/ピアノ指導歴17年・累計500名以上を指導。楽譜を読むことに苦しまず、一人ひとりが自分のペースで好きな曲を楽しめるよう、初心者向けの動画や楽譜を届けています。
- YouTube登録者1万人超
- Instagramフォロワー2万人超(@copan_music)
- 初心者向け楽譜2,500部以上を販売

