「ピアノを始めたけれど、毎日どれくらい練習すればいいの?」
仕事や家事がある大人にとって、毎日1時間の練習時間を作るのは簡単じゃないですよね。時間が取れない日が続くと、「こんな練習では上達しないかも」と不安になる人もとっても多いです。
でも、初心者さんが最初に必要なのは、長い時間を確保することではありません。短い時間でも、何をするかを決めて鍵盤に触れることです。
ピアノ講師歴17年・累計500名以上を指導してきたこぱんが、大人のピアノ初心者さんが無理なく続けるための、1日10分の練習メニューをお伝えします。
ピアノ初心者は毎日1時間練習しなくても大丈夫
「毎日練習するなら、最低でも30分か1時間は必要」と思っていませんか?
もちろん、時間が取れる日にじっくり弾くことは素敵です。ただ、練習時間の長さだけで「できた・できない」を決めてしまうと、忙しい日はピアノから離れやすくなります。
大切なのは、短時間でも毎回の目的が分かることです。最初にドレミファソで指を動かしたら、今日は右手だけ、左手だけ、調子がいいから両手を少しだけ。そんなふうに自分で選べると、10分でも「ピアノに触れられた」が残ります。
練習できなかった日があっても大丈夫です。次の日に、弾けたらいいかくらいの心の余裕を持っておきましょう。
忙しい大人におすすめの10分練習メニュー
ここで紹介するのは、毎日必ず守らなければいけない時間割ではありません。迷ったときに戻れる、ひとつの基準です。
| 時間 | やること | 目標 |
|---|---|---|
| 0〜2分 | ドレミファソをゆっくり往復 | 指の簡単トレーニング |
| 2〜10分 | 右手だけ弾く | 疲れた日も、少し弾けたを残す |
| 2〜10分 | 左手だけ鳴らす | 余力に合わせて一音から試す |
| 2〜10分 | 両手を少し合わせる | 調子がいい日の楽しみにする |

最初から1曲を通すための練習ではありません。最初に指を動かし、その後はその日の余力で「右手だけ」
「左手だけ」「少し両手」を選ぶだけです。コードが分からなくても始められます。
0〜2分:ドレミファソをゆっくり往復する
最初の2分は、鍵盤の前に座るための準備時間です。始めたばかりの方や、久しぶりに再開する方は、最初から曲を弾かなくて大丈夫です。
鍵盤の黒い鍵を見てください。黒鍵が2本並んでいる場所の、すぐ左にある白い鍵が「ド」です。見つけたら、そのドから右へ順番に「ド・レ・ミ・ファ・ソ」と、右手の親指から小指までを使ってゆっくり鳴らします。次は「ソ・ファ・ミ・レ・ド」と戻ってみましょう。
これを2〜3回繰り返すだけで、固まりがちな指が少しほぐれ、鍵盤の位置も思い出せます。速く弾く必要も、音の名前を完璧に覚える必要もありません。「今日は鍵盤に触れた」「指が5本動いた」と確認できれば十分です。
右手だけ弾いてみる日
2分たったら、今日の調子で一つだけ選びます。疲れている日には、今練習している曲の最初の2〜4小節を右手だけで弾いてみましょう。曲が決まっていない方は、知っている童謡や、昔弾いたことのある曲で大丈夫です。ドレミが書かれたやさしい楽譜を見ながら、音を一つずつ探すところから始めましょう。
途中で間違えたら、毎回最初に戻らず、止まった小節だけをゆっくり確認してみてください。2〜4小節を続けて弾けたら、その日の練習はもう十分です。
長く練習するよりも、同じ短い場所を「前より少し分かる」状態にする方が、次の日も続けやすくなります。
まずは知っている曲で、小さな「弾けた」を作りませんか?
短い練習を続けるためには、練習する曲が「弾けたらうれしい」と思えることも大切です。
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左手だけ鳴らしてみる日
少し余裕がある日は、左手だけで低い場所にある白い鍵を一つ鳴らしてみましょう。和音やコードを押さえる必要はありません。
使う音は、楽譜やお手本動画に書いてある音だけで大丈夫です。分からなければ、左手は入れずに右手だけを繰り返しても構いません。できることを増やすより、弾き終わった後に「また明日も座れそう」と思えることを優先しましょう。
左手で複数の鍵盤を押さえなくても、低い音を一つ鳴らすだけで、ピアノらしい響きを感じられることがあります。
調子がいい日は、両手を少し合わせてみる
右手と左手を少しだけ合わせてみましょう。
ここでも、1曲全部を弾く必要はありません。右手が2〜4小節のメロディを弾き、区切りで左手が一度だけ鳴る。それだけでも、急に曲らしく聞こえてきます。
毎回最後に少しでも「両手で音が重なった」と感じられると、練習が作業だけで終わりません。次に弾く楽しみも残せます。
10分練習を続けやすくする3つのコツ
練習する場所を一つに決める
毎回「今日はどこを弾こう」と考えると、それだけで時間が終わってしまいます。「右手の最初の2小節」「ドレミファソを2回」など、前日にやった場所へ戻ると決めておきましょう。
できなかった部分ではなく、戻れる場所を残す
うまく弾けなかったところに印を付けるだけでは、次回のハードルが上がることがあります。「次は右手2小節目から」「ドレミファソをゆっくり」と、次に始めることを一言残す方が続きやすくなります。
余裕がある日は、10分を超えてもいい
10分は上限ではありません。気分が乗る日は、そのまま20分、30分と弾いて大丈夫です。忙しい日に10分へ戻れることが、このメニューの良さです。
大人のピアノは、毎日完璧に練習しなくていい
大人になってから始めるピアノでは、「休まず長く練習する」ことが目的ではありません。自分の生活の中で、もう一度鍵盤へ戻れる形を作ることが大切です。
10分でドレミファソを往復し、その日の自分に合う右手・左手・短い両手のどれか一つに触れる。その積み重ねは、好きな曲を弾くための土台になります。コードは、鍵盤に慣れてから少しずつ知れば大丈夫です。
もし痛みやしびれがある場合は、無理に弾き続けず、練習を止めて必要に応じて専門家へ相談してくださいね。長く楽しみたい場合は無理は禁物です。
今日から始めるなら、まずは1曲・10分だけ
「毎日どれくらい練習すればいい?」という不安は、今日やることを小さく決めると軽くなります。
こぱんの公式LINEでは、最初の練習に使えるドレミ付き無料楽譜6曲と、楽譜がなくてもピアノを楽しむためのプレミアム動画をお届けしています。気になる曲を一つ選んで、まずは10分だけ弾いてみましょう。
著者紹介
元ヤマハシステム講師として10年・現在もオンライン講師として活動中/ピアノ指導歴17年・累計500名以上を指導。音楽大学のピアノ専攻卒。楽譜を読むことだけに苦しまず、好きな曲を自分で鳴らせる楽しさを届けています。
主な実績:YouTube 1万人超/Instagram 2万人超/TikTok 約2.1万人/楽譜販売2,500部以上

