【挫折しない】大人のピアノ初心者が最初に弾くべき名曲ベスト5｜簡単なのに感動的！

かつての私がそうだったように、あなたもそんな風に感じて、ピアノへの第一歩を踏み出せずにいませんか？

この記事では、そんな大人のピアノ初心者さんが「これなら弾ける！」と心から思える、”カンタンなのに感動的”な珠玉の5曲を、具体的な理由と共にご紹介します。

この記事を最後まで読めば、なぜ多くの初心者が挫折してしまうのか、そしてどうすればその壁を乗り越えられるのかが明確にわかります。そして、あなたにぴったりの「最初の1曲」が見つかり、今日からピアノのある豊かな生活をスタートさせることができていきます。

なぜ？ピアノを始めたい大人の9割が「最初の壁」で挫折する理由

多くの大人がピアノを始められない、あるいは始めてもすぐに辞めてしまう最大の原因は、「何から始めるべきか」という最初のステップでつまずいてしまうからです。

なぜ、最初のステップがそんなに難しいのでしょうか？

その理由は主に3つあります。

1. 情報が多すぎる： ネットで「ピアノ 初心者 曲」と検索すれば、無数の情報が出てきます。しかし、どれが本当に自分に合っているのか判断できず、情報収集だけで疲れてしまいます。
2. 完璧を目指しすぎる： 「どうせやるなら、有名なクラシックのあの曲を！」と最初から高い目標を立ててしまい、現実とのギャップに心が折れてしまいます。
3. 本当の「難所」を知らない： ピアノ初心者が最も苦労するのが「両手で別々の動きをすること」。この最難関ポイントを知らずに、いきなり両手が複雑に動く楽譜に手を出してしまうのです。

あなたにも、こんな経験はありませんか？

「よし、やるぞ！」と決意したものの…

• 楽譜選びでの挫折： 「とりあえず有名だから」と憧れの曲の楽譜を買ってみた。しかし、ページをめくるたびに増える♯や♭の記号、真っ黒に連なる16分音符を見て、「これは無理だ…」とそっと本棚に戻してしまった。
• 楽器選びでの挫折： 電子ピアノを買おうとネットショップを見たものの、価格は3万円から50万円以上とピンキリ。「鍵盤のタッチ」「最大同時発音数」など、意味のわからない専門用語の羅列に混乱し、結局どれを選んでいいかわからず購入を断念。
• 練習方法での挫失： YouTubeのレッスン動画を見てみたけれど、指の動かし方が速すぎてついていけない。「まずは指のトレーニングから」と言われても、地味な反復練習がつまらなくて、いつの間にか動画を見なくなってしまった。

YouTubeでもお話ししていますが、これは私が服を選べない状況とそっくりです。「色々試せばいい」とお店に行っても、膨大な服の中から自分に似合うものを選ぶ基準がわからず、結局何も買わずに疲れて帰ってくる…。

ピアノも同じです。「わからない」まま手探りで進もうとすると、楽しさを感じる前にエネルギー切れを起こしてしまうのです。

だからこそ、「最初の1曲」は戦略的に選ぶ必要がある

この最初の壁を乗り越えるために最も重要なこと。それは、「これなら絶対に弾ける」と確信できる、極限までハードルを下げた曲から始めることです。
その成功体験が、あなたの「ピアノを弾きたい」という気持ちを、本物の「楽しさ」へと変えてくれます。

挫折と無縁！大人の初心者のための「曲選び」5つの絶対条件

では、具体的にどのような基準で曲を選べば良いのでしょうか？私が生徒さんにお伝えしている、初心者でも挫折しないための「曲選びの絶対条件」は次の5つです。

なぜこの5つの条件が重要なのか？

これらの条件は、先ほど述べた初心者がつまずく技術的・精神的な壁をすべて取り除き、「弾けた！」という達成感を最短で味わうために設計されています。一つずつ詳しく見ていきましょう。

1. 両手でも弾けるシンプルな構成
   最重要ポイントです。初心者の脳にとって、右手と左手で違う動きをするのは至難の業。だからこそ、特に左手の動きが極めてシンプルであることが絶対条件です。これがクリアできれば、ピアノ演奏のハードルは半分以下になります。
2. 知名度が高く、メロディが美しい
   「このメロディ、知ってる！」という曲は、練習のモチベーションを劇的に上げてくれます。メロディが頭に入っているため、音を間違えてもすぐに気づけますし、何より自分の指からあの美しいメロディが生まれる瞬間の感動は格別です。
3. ゆっくりなテンポでも様（さま）になる
   初心者はどうしても指の動きがゆっくりになります。そんな時、アップテンポな曲だと「うまく弾けていない感」が募って焦ってしまいます。しかし、元々がスローテンポの曲なら、一音一音を慈しむようにゆっくり弾くこと自体が、美しい演奏に繋がるのです。
4. 楽譜を見なくても弾けるようになりやすい
   メロディラインがシンプルで覚えやすい曲は、比較的すぐに楽譜から目を離して（暗譜して）弾けるようになります。これは大きな自信に繋がり、「ピアノを弾いている自分」に心から浸れる瞬間です。
5. 大人の皆さんが「弾いてみたい」と思える曲調
   子供向けの練習曲ではなく、大人の心に響く、深みやストーリーのある曲であること。感情移入できる曲は、練習時間を「作業」ではなく「豊かな趣味の時間」に変えてくれます。

この5つの条件を満たす曲こそが、あなたのピアノ人生を輝かせる最初の1曲になる

これらのポイントを押さえて選曲することで、あなたは「練習が辛い」と感じることなく、むしろ「早くピアノに触りたい」と思うようになるでしょう。

【保存版】大人のピアノ初心者が最初に弾くべき「カンタンで感動的」な名曲ベスト5

お待たせしました！それでは、上記の5つの条件をすべて満たした、珠玉の名曲を5曲、ご紹介します。すべての曲で、左手は驚くほど簡単な「コード弾き」で演奏できるようになっています。

第1位：『ハッピーバースデー・トゥ・ユー』

この曲は、大切な人に想いを届けるための「最高のコミュニケーションツール」であり、ピアノ初心者が最初にマスターすべき一曲です。

• なぜ最高なのか？
  最大の理由は、左手で使うコード（和音）がたったの3種類しかないからです。たった3つの「手の形」を覚えるだけで、あの有名な伴奏が弾けてしまいます。右手のメロディも誰もが知っているので、音を探すのも簡単です。
• 弾けるようになった未来を想像してください。
  お友達や家族の誕生日パーティー。あなたが静かにピアノの前に座り、このメロディを奏で始めたら…？その場にいる全員が歌い始め、主役の驚きと喜びに満ちた顔があなたに向けられるでしょう。それは、どんな高価なプレゼントよりも心に残る、あなただけの贈り物になります。
• だからこそ、『ハッピーバースデー』は単なる練習曲ではなく、あなたと大切な人との絆を深める魔法の曲なのです。

第2位：『よろこびのうた』（ベートーヴェン）

クラシックの荘厳な世界への扉を、最も簡単に開けてくれるのがこの『よろこびのうた』です。

• なぜ簡単なのか？
  信じられないかもしれませんが、この曲をシンプルに演奏する場合、左手のコードはたったの2種類で弾けてしまいます。たった2つのコードを交互に弾くだけで、あの重厚で歓喜に満ちたハーモニーが生まれるのです。クラシック音楽への「難しそう」という苦手意識を、根底から覆してくれる一曲です。
• この曲が弾けると、世界が変わります。
  年末、テレビから流れてくる「第九」を聴きながら、「このメロディ、私も弾けるんだ」と思える満足感。荘厳な響きを自分の指で奏でることで、まるで偉大な作曲家と対話しているかのような、深い感動を味わうことができます。
• たった2つのコードでクラシックの名曲が弾けるという衝撃的な体験は、あなたに大きな自信と次への意欲を与えてくれるでしょう。

第3位：『カントリーロード』（映画『耳をすませば』より）

この曲は、多くの人の心の中にある「故郷」や「青春」を呼び覚ます、ノスタルジックな名曲です。

• なぜ弾きやすいのか？
  この曲の温かい響きも、左手はたった3種類のコードで作り出されています。ジブリ作品の中でも特に人気が高く、メロディを知っている方が多いため、練習が非常にスムーズに進みます。歌いながら弾くのにも最適な一曲です。
• あなただけの「耳をすませば」の世界へ。
  窓の外の景色を眺めながら、この曲をポロロンと弾いてみてください。映画のワンシーンのように、日常が少しだけドラマチックに色づいて見えるはずです。心が疲れた時にこの曲を弾けば、主人公の雫が感じたような、未来への希望や前向きな気持ちが湧いてくるかもしれません。
• 誰もが知るジブリの名曲を自分のレパートリーに加えられる喜びは、何物にも代えがたいものがあります。

第4位 『世界に一つだけの花』（SMAP）

J-POPの扉を開きたいなら、この曲以上に最適な入門曲はありません。勇気と自己肯定感を与えてくれる、日本の宝物のような一曲です。

• なぜJ-POPなのに簡単なのか？
  通常、J-POPはコード進行が複雑なことが多いですが、この曲の最も有名なサビの部分は、わずか4種類のコードで弾けてしまいます。少しだけコードが増えますが、これだけでJ-POPが弾けるという事実は、あなたの可能性を大きく広げてくれます。
• 音楽の力で、自分も周りも元気に。
  この曲の歌詞を口ずさみながらピアノを弾けば、自然と心が前向きになります。もし職場のイベントや友人との集まりで披露する機会があれば、その場にいる全員が大合唱になること間違いなし。音楽が持つ一体感やパワーを、あなたが中心となって生み出すことができるのです。
• 【Point】J-POPのサビが弾けるという事実は、「ピアノで好きな曲を弾く」という夢への、大きな一歩となるでしょう。

第5位：『アメージング・グレイス』

心を静め、癒やしを与えてくれるこの曲は、大人のピアノ初心者がじっくりと音と向き合うのに最適な一曲です。

• なぜ挑戦しやすいのか？
  最大の理由は、その非常にゆっくりとしたテンポにあります。焦る必要が全くなく、一音一音の響きを確かめながら、自分のペースで練習を進めることができます。そして、この曲もまた、左手で使うコードの数が非常に少ないのが特徴です。
• 一日をリセットする、瞑想の時間。
  忙しい一日の終わりに、部屋の明かりを少し落として、この曲を弾いてみてください。鍵盤に触れる指先に意識を集中させ、美しいメロディを紡ぎ出す時間は、まるで瞑想のよう。心のざわめきが静まり、穏やかな気持ちで満たされるはずです。
• 速く弾くことだけがピアノの魅力ではありません。ゆっくりと音を味わう演奏の素晴らしさを、この曲は教えてくれます。

なぜ「コード弾き」が大人にとって最強のピアノ習得法なのか？

今回ご紹介した5曲に共通する「左手がカンタン」という特徴。その秘密は、クラシックの伝統的な奏法とは一線を画す「コード弾き」というテクニックにあります。

なぜ「コード弾き」だと、あんなに簡単になるの？

従来のピアノ学習では、右手も左手も、楽譜に書かれた音符を一つひとつ正確に読み取り、正しい指で弾く必要がありました。特に左手が担当する「ヘ音記号」の楽譜を読むのは、多くの初心者にとって大きな壁となります。

しかし、「コード弾き」は全く違います。
左手は、楽譜に書かれた「C」や「G」といったコードネーム（記号）を見て、決められた「手の形（和音）」を押さえるだけ。

これは、例えるなら、複雑な漢字の書き順を一つひとつ覚える代わりに、簡単なアルファベットでコミュニケーションをとるようなものです。左手の負担が劇的に減るため、脳のキャパシティの大部分を、メロディを奏でる右手に集中させることができるのです。

「楽譜を読む」から「音楽を奏でる」へ

• 従来の練習： 「えーっと、この音はヘ音記号の『ソ』だから、小指で押さえて…次の音は…」と、常に楽譜と鍵盤を往復し、音探しに必死になります。
• コード弾き： 「ここは『C』だから、ドミソの形だな」「次は『G』だから、ソシレの形」と、左手はいくつかのパターンを覚えるだけ。すぐに指が動くので、右手のメロディを歌わせたり、強弱をつけたりといった「音楽的な表現」に意識を向ける余裕が生まれます。

「コード弾き」は、音楽理論がわからなくても、楽譜がスラスラ読めなくても、「ピアノを弾いて音楽を楽しみたい」という大人の願いを最速で叶えてくれる、魔法のようなテクニックなのです。

【まとめ】

迷っている時間は終わり。今日から「弾ける人」になりましょう

今回は、大人のピアノ初心者さんが挫折することなく、「弾けた！」という感動を味わうための具体的な方法として、5つの名曲をご紹介しました。

結論として、ピアノを始めるのに遅すぎるということはありません。大切なのは、正しいステップで、自分に合った曲から始めることです。

•  なぜなら、今回ご紹介した5曲は、初心者がつまずく「両手の壁」を「コード弾き」という方法で解消し、「知っている美しいメロディ」でモチベーションを維持してくれる、挫折しないための工夫が満載だからです。
• 「大切な人のために『ハッピーバースデー』を練習してみようかな」
  「憧れのジブリ、『カントリーロード』に挑戦したい！」
  「まずは一番簡単そうな『よろこびのうた』から始めてみよう」
  あなたが次にとるべき行動は、もう見えているはずです。
•  「いつか弾けたらいいな」と夢見るのは、もう終わりにしませんか？この5曲の中から好きな1曲を選び、今日から「ピアノを弾ける自分」への第一歩を踏み出しましょう。