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ピアノ再開したい大人の方へ。昔挫折したあなたが、今度こそ弾けるようになる理由

「子どもの頃にピアノを習っていたけど、途中でやめてしまった」

「また弾きたいと思いながら、何年も経ってしまった」

——そんなあなたに、今日はちゃんと伝えたいことがあります。

昔できなかったのは、あなたに才能がなかったからじゃない。方法が合っていなかっただけです。

私自身、音楽大学を卒業した後、自信のなさからピアノを断念した時期がありました。「こんな自分が教えていいのか」と思いながら、それでもヤマハの教室に立ち続け、15年・500名以上の生徒さんと向き合ってきました。

その経験から断言できます。大人のピアノ再開は、子どものときよりずっとうまくいきます。

この記事では、「また挫折するのが怖い」「久しぶりすぎて何から始めればいいかわからない」という方に向けて、再開を成功させるための考え方と具体的なステップをお伝えします。

目次

「またやめてしまうかも…」という不安の正体

ピアノを再開しようとするとき、多くの方が感じるのがこの不安です。

「子どもの頃に挫折したんだから、今さらやっても同じじゃないか」
「忙しいのに続けられるだろうか」
「年齢的に遅すぎるんじゃないか」

でも、この不安はある意味「正直な振り返り」でもあります。子どものときのピアノが楽しくなかったなら、その原因をちゃんと取り除けば、今度は違う結果になる。そのシンプルな事実を、まず受け取ってほしいんです。

挫折した理由のほとんどは、次の3つに集約されます。

  • 楽譜を読むことを最初から求められた
  • 弾きたくない曲を練習させられた
  • 「うまく弾けないこと」を責められた(または自分を責めた)

どれも、あなたの問題ではありません。教え方・学び方の問題です。

私がヤマハで指導していたころ、あるお母さんに「この子をちゃんと見てくれていない」と言われたことがあります。その言葉は今でも忘れられません。技術を教えることより、その子の「楽しい」を引き出すことが大切だと気づいた瞬間でした。大人の再開も同じです。「うまく弾かなきゃ」より「楽しく弾く」が先です。

大人がピアノを再開するとき、子どもより有利なこと

「子どものほうが習得が早い」は、一部は本当です。でも、大人には大人にしかない強みがある。この4つを知っておいてください。

①目的がはっきりしている
「あの曲を弾きたい」「家族に聴かせたい」「老後の趣味にしたい」——大人には、ピアノを再開する明確な理由があります。目的があると、練習にブレがなくなります。「なんとなくやらされている」子どもとは、モチベーションの深さが違います。

②音楽を感じる経験値がある
何十年も音楽を聴いてきたあなたには、リズム感も音楽的な感性も、すでに備わっています。「この曲の雰囲気はこういう感じ」という耳の蓄積が、演奏に自然と反映されます。子どもにはないアドバンテージです。

③自分で練習をコントロールできる
「今日は10分だけ」「この部分だけ繰り返す」——子どものように「練習しなさい」と言われる必要がない。自分のペースで進められることは、再開においてとても大きな強みです。短い時間でも毎日続ける習慣が、上達への近道になります。

④昔の記憶は消えていない
一度身体で覚えた動きは、頭で忘れていても指が覚えています。「全くのゼロから始める初心者」とは違う。「あ、こういう感じだった」という感覚が戻ってきます。再開組には、眠っているピアノ感覚があります。

昔の練習法を手放すことが、最初のステップ

ピアノ再開でつまずく人の多くが、子どものころと同じ方法で再挑戦しようとします。

「まず楽譜の読み方を復習しなきゃ」
「ハノンで指を鍛えなきゃ」
「基礎から丁寧にやり直さなきゃ」

この考え方が、再挫折のいちばんの原因です。

楽譜をスラスラ読めるようになってから弾こうとすると、弾けるまでに時間がかかりすぎて、やる気が続きません。ハノンは技術向上には効果的ですが、楽しさが生まれにくく、続きにくい。

大人の再開で大切なのは、最短で「弾けた」という成功体験をつくることです。そのために私が強くすすめるのが、「コード」から始める方法です。

コードで弾けば、昔より早く、楽しく弾ける

コードとは、複数の音を同時に押さえる和音のことです。「楽譜いらず・最短ルート」で弾けるようになる、大人の再開に最も向いた方法です。

たとえば「C(ドミソ)」「F(ファラド)」「G(ソシレ)」の3コードを覚えれば、童謡のほとんどが弾けます。楽譜を読む必要がなく、「形」を押さえるだけ。難しい理論は後回しでOKです。

昔の記憶がある方は特に習得が早い。「あ、こういう感じだった」という感覚が戻ってくるので、コードをつかむスピードが初心者より格段に速いんです。

コードが使えるようになると、こんなことができます:

  • 楽譜なしで好きな曲を弾く
  • YouTubeや音楽アプリのコード表を見て即興で弾く
  • 右手でメロディ、左手でコードの両手演奏
  • キーを自分の声に合わせて変える(転調)

子どものころに習っていた「楽譜を読んで弾く」とは、全く違う楽しさです。コードは、ピアノを「弾きこなす道具」に変えてくれます。

「久しぶりすぎて何から始めればいいか」への答え

「何年も触っていないし、何から手をつければ…」という方へ。ステップはシンプルです。焦らず、この順番で進めてください。

Step 1:まず鍵盤に触ってみる
難しいことは何もしなくていい。「ドレミファソラシド」を右手でゆっくり弾くだけ。指が動く感触を取り戻すことが最初のゴールです。「懐かしい」と感じたら、それだけで十分な一歩です。

Step 2:Cコード(ドミソ)だけ覚える
鍵盤の真ん中あたりの「ド」に小指を置き、「ミ」に中指、「ソ」に親指を置く。この形を「C」と呼びます。まずはこれだけ。1日5分、この形を押さえるだけでOK。

Step 3:1曲弾ける状態をつくる
「きらきらぼし」「チューリップ」など知っているメロディを右手で弾き、左手でCコードをポン、と鳴らす。これだけで両手演奏の成功体験になります。「弾けた!」と感じる瞬間が、続ける力になります。

Step 4:コードを3つに増やす
C・F・Gの3コードで、レパートリーが一気に広がります。この3つを覚えただけで、童謡・J-POP・ポップスのコードが少しずつ弾けるようになります。

「ゆっくりでいい、うまくなくていい。弾けた!の積み重ねがすべてです。」——これは私がヤマハで教えてきた15年間で、心から確信していることです。

よくある悩みにお答えします

Q. 何年も弾いていないので、最初から覚え直しになりますか?
A. 身体が覚えていることは意外と多いです。「全部忘れた」と感じても、弾き始めると感覚が戻ってきます。ゼロからではなく、「再起動」に近いイメージです。

Q. 電子ピアノでも練習できますか?
A. はい、できます。最初はキーボードや電子ピアノで十分です。コードを覚える段階では、鍵盤の数や音色より「続けること」が大切なので、今ある環境でスタートしてください。

Q. 1日どれくらい練習すればいいですか?
A. 毎日5〜10分で十分です。長時間より毎日継続する方が、指も頭もリズムよく動くようになります。「今日は3分しかできなかった」でも、弾いた事実が大切です。

何歳から始めても、遅すぎることはない

「50代からピアノを再開するのは遅い?」「60代でも弾けるようになりますか?」——よく聞かれます。

答えは、弾けるようになります。

私がこれまで関わってきた受講生の中には、50代・60代でコードを覚え、3ヶ月後に大好きなJ-POPを弾いている方が何人もいます。「まさか自分が弾けるとは思っていなかった」という方もいました。その姿が、私のいちばんの原動力です。

脳の可塑性(新しいことを覚える力)は、年齢とともに落ちることは確かです。でも、「楽しいから続ける」という動機の力は、大人の方が圧倒的に強い。趣味として楽しむためのピアノに、「遅すぎる年齢」はありません。

大切なのは、年齢より「正しい方法で、無理なく続けること」です。

まとめ:昔の挫折は、今日から関係ない

ピアノを再開したいと思っているあなたへ。

昔うまくいかなかったのは、あなたのせいじゃない。方法が合っていなかっただけです。大人の今だからこそ、コードという最短ルートで、楽しく弾けるようになれます。

「また挫折したら…」という怖さは、わかります。でも、一歩踏み出した先に、「弾けた!」という瞬間が待っています。その喜びは、子どものころには味わえなかった、大人ならではのものです。

あなたの「もう一度弾きたい」という気持ちは、本物です。その気持ちを、無駄にしないでほしいんです。

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楽譜が読めなくても大丈夫。久しぶりでも大丈夫。
コードの考え方さえわかれば、大好きな曲が弾けるようになります。

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